第22回:株式会社岡本材木店

神戸の材木屋さん
 
22回:株式会社岡本材木店(神戸市須磨区戸政町)
 
こんにちは牧牛ぼくぎゅうです。
 
さて、今回の訪問先は神戸市須磨区戸政町2-1-4の㈱岡本材木店さんです。山陽電車の東須磨駅で下車し、駅前の道を海の方に200メーターほど下った大通りに面した四つ角にお店はあります。JR鷹取駅からも近いです。取材日は平成26年3月26日水曜日の午前中、インタビューに応じて下さったのは社長の岡本良文さん、横から奥さまの岡本玲子さんから黄色い声援もありました。
 
㈱岡本材木店
 
岡本さんと言えばゴルフとお嬢さまの岡本佐和子さん。
 
 
ゴルフの話はあとに譲るとしてまずはお嬢様から。岡本佐和子さんは気象予報士として大活躍されている可愛いお嬢さま(残念ながら結婚されていますが・・・)です。午後6時から始まるNHK大阪放送局「ニューステラス関西」に毎週月曜日から金曜日まで天気予報士として8年間レギュラー出演されていました。過去形で書いたのはこの3月末で一旦降板されたからです。佐和子さんのファンである牧牛はその時間帯に自宅で夕食をとる時、必ずNHKにチャンネルを回します。神戸地域はNHK大阪放送局の圏外になるためご家族や地元の皆さんは見ることが出来ません。大阪人だけの特権でした。でも、佐和子さんのいない天気予報はもう見ないことにしました。
 
 
インタビュー開始直後に大番頭の吉田英司さん(昭和15年生まれ、吉田さんの父上は北房町の元町長)が事務所に入ってきました。吉田さんは18歳で入社され、今年で勤続55年になる大ベテラン。岡本社長が小学校の時にお店に入られ、故名田英雄さん(名田商店前社長)から「岡本さんとこの宝や」と絶賛されたほどの人物です。その時電話が鳴りました。「よかったあー。取材中に電話が一本も鳴らなかったらどうしようと心配していました。暇な店やと思われたらあかんので、親戚にでも頼んでかけてもらおうと思っていたのですよ」と玲子夫人。まだ続きます。「牧牛さんが取材に来ると聞いたので高須クリニックに行って変身しようと思っていたのですけれど、時間がありませんでした」。本当に明るくて愉快でしゃれっ気のある素晴らしい奥さんです。岡本家の家庭環境がわかります。岡本社長、幸せですね、いい奥さんで。
 
岡本御夫婦と吉田さん
 
 
 
前置きが長くなりました。本題に入ります。先ずは同社のルーツから。
 
 
 
創業者は現社長の父上岡本要二さん(大正7年生まれ)、昭和23年のことです。もともと岡本社長の祖父に当たる岡本甚松さんが兵庫県神崎郡で製材所を経営されていました。戦後、その甚松さんの勧めもあり父上の要二さん(ご養子さんです)が戦災で焼け野原になった神戸の地に出て来て開業されたのです。
 
お祖父さんの甚松さんは昭和34年の姫路城の昭和の大改修の際に大活躍されました。国宝姫路城は東西2本の心柱が支えています。その当時としてもヒノキの大径木を探すのは大変な作業だったと聞きます。甚松さんは地元笠形神社の神社総代として奔走、その功が実り、笠形神社の御神木・樹齢約670年のヒノキが心柱として使われることになりました。西の心柱(42m)は途中の3階部分で笠形神社の御神木と木曽ヒノキの大径木が合体(接ぎ木)しています。その当時の記事の切り抜きを岡本社長は示してくださいました。
 
分からない字は床にチョークで書く癖が!
 
岡本社長は小さい頃、父親に連れられて森平蔵氏の小阪の大邸宅に伺ったことがあるそうです。森平蔵さんは大阪平林の老舗木材問屋・森平産業の創業者で東大阪の女学校・樟蔭学院の創設者です。森家と当家は親戚筋に当たるそうです。牧牛は材木屋時代、森平産業さんとは昵懇の仲でした。世の中は狭いですね。
 
 
 
これから岡本良文社長が本格的に登場します。
 
昭和25年2月10日生まれ。県立長田高校から関西学院大学法学部に進まれ、卒業と同時に家業に就かれました。神戸の材木屋さんで長田高校の同期にはカルモ木材の松野正和氏(兵庫県木連会長)と田邊佐太郎氏(神戸木協事務長)のお二方、錚々たる同期ですね。中学時代から家業のお手伝いをされ材木を担いでいたそうです。当時は11トン車に20トンの木材を積み、フォークリフトもなく全部手おろしでした。列島改造で沸いた昭和40年代の末期は「正月もないほどの忙しさだった」と岡本社長。商売形態は一般建築材や住宅設備機器等を大工・工務店さんに販売する、業界用語でいう仲買さんです。今では新築やリフォーム等の建築分野にも進出されています。ご近所はもちろん、木材・建築関係のご相談は「いつでもお気軽にどうぞ!」と岡本社長。
 
 
 
得意先は町家の工務店・大工さん。大手は一軒もない、大手には行かなかったそうです。「1社で100万円より10万円×10社の方が良い。手間はかかるが利益率も良い。お客さんを大事にすること」—これが親父の信条、その教えを頑なに守っています、と岡本社長。そのお父上は震災の前年、平成6年に他界されました。
 
 
 
神戸と言えば平成7年の阪神大震災です。
 
「もし親父が震災の年まで生きていたら会社・倉庫は火事になっていただろう。お親父は朝早くから店に出て火をたくのが習慣だったからね。倉庫の木材も全部無事だった。倉庫の骨組みは木材、あの大震災でもびくともしなかった。倉庫のお蔭で事務所も助かった。付近の家々が全壊していたので、ウチもダメかなと思っていた。少し離れた自宅から様子を見に行ったが大丈夫だった。なにもかも親父のお蔭や」。要二さん語録をもう一題。「毎日10万円やるから全部一日で使ってこい。1年で3600万円、10年で3億6千万円になる。なかなか使えんよ。けど、3億円の借金は一瞬でできる。よう考えてみよ!!」。その教えもあり㈱岡本材木店の不動産は真っ白だそうです。凄いですね。
 

大震災でもびくともしなかった倉庫

 
お酒の飲めない岡本社長(奥さんは結構いける口です)の趣味はゴルフと古寺巡礼。「ゴルフを通してお客様との付き合いが深まった。車の運転は下戸である自分の担当です。ゴルフのお蔭でここまで仕事が続けられたと思っています」。ハンデは最高で6(今は9)、ベストスコアは72(33・39)。長男の匡史さんは歯科医士、長女の佐和子さんは気象予報士、娘婿は会計士。私以外全部「士」が付いていると笑いながら羨んでいる岡本パパ、岡本ファミリーに乾杯!
 
 
 
長時間ありがとうございました。
神戸木材業協同組合
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