第19回:株式会社兼久

神戸の材木屋さん
19回:株式会社兼久(かねひさ)(神戸市兵庫区駅前通)
 
こんにちは牧牛(ぼくぎゅう)です。
 
さて、今回の訪問先は神戸市兵庫区駅前通5丁目1番20の㈱兼久さんです。JR兵庫駅から徒歩数分で㈱兼久さんに到着しました。取材日は平成25年1月23日の午後、インタビューに応じて下さったのは社長の田中肇さんです。
 
田中 肇 社長
還暦を過ぎている牧牛からみると田中社長は青年そのもの、インタビューを通して彼の仕事に対する熱意と地球環境への配慮が十二分に感じ取れました。
 
例によって牧牛の大好きな会社のルーツからインタビューをスタートしました。が、今回は「過去を振り返るのも大切で有意義だが、将来に向けた展望と夢の実現の方がもっともっと大切だ」と痛感しました。田中社長はそれほどユニーク(一般的に見ると決してユニークではないが、木材業界ではユニークかもしれない)かつロマンチックな時代が求める取り組み(事業)をなさっています。
㈱兼久さんは昭和41年1月に現社長の父田中久嗣氏(現会長)が当地で創業されました。田中久嗣さんは長田区の(資)ミツワ材木店で修業をされたのちの独立開業です。商売形態は大工・工務店さんに一般建築材を販売する、所謂仲買さんとしてスタートしました。現在では木材よりも建材類の販売の方が増えているそうです。
 三木の工場
原料となる古紙の収集方法、同社の画期的で素晴らしい取り組みに注目したい。理念は「住宅断熱材の地産地消」、合言葉は「断熱材は地域で作り、地域で使う」。
 
「セルロースファイバー断熱材」の原料となる新聞古紙を地域の家庭から積極的に受け入れる。加えて、建設中の施主から、新聞古紙や子どものテスト用紙、家族の思い出の紙等々、自分たちの生活から発生する紙料の提供をいただき、断熱材に加工して建設中の家に使う。断熱材に物語が付加され、オーダーメイド断熱材ともいえる。
パッケージ
「セルロースファイバー断熱材」の大手メーカーは日本セルロースファイバー工業会に所属する日本製紙、王子製紙、吉水商事、デコスの4社。
元々代理店として工事だけを請けていた。「①エコが体感出来て②お客様も喜び③まあまあの利益も出て④ライバルが少ない」というメリットのうち③④が薄れてきた。
 
「メーカーになるしかない。四大メーカーとの差別化、それが地産地消だ」と田中社長。「集材コストがかかり物流比率が高い。地域生産、地域消費を進めることは輸送コストを抑えるだけではなく、輸送時のCO2も削減できる。炭素を固定しており地球環境に貢献する」と夢を語る。
 
日本国内の断熱材はグラスウールが主流。自然素材で調湿作用に優れるセルロースファイバーの比率は米国の35%に比してたったの2%。最大の問題は価格。「グラスウールの10倍はする」と田中社長。「しかし、使いたい人はたくさんいる。断熱材は100%セルロースファイバーで、という施主の要望がインターネットで工務店に届く。商圏は関西、毎年伸びているが工務店と組んでより一層の啓蒙普及活動を行いたい」と目を輝かせる。同社は地産ECO断熱協会に所属している。
 
 
因みに田中社長の趣味は「車」。かなりマニヤックだそうです。

  工場内

 

長時間ありがとうございました。
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