第7回 カルモ木材株式会社

第7回

カルモ木材株式会社

(神戸市長田区苅藻通)

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こんにちは牧牛(ぼくぎゅう)です。

今回の訪問先は神戸市長田区苅藻通1-1-26の

カルモ木材株式会社さんです。
応対して下さったのは社長の松野正和さんです。

 

 

松野社長は非常に行動的で明るく世話好きな性格で、
仕事のみならず各方面で活躍されている神戸木材業界の有名人です。
また、牧牛とは大学の1年先輩に当たる(牧牛は浪人、従って同い年です)関係上、
以前から非常に懇意です。

 

松野正和社長

 

早速、同社のルーツからスタートしました。
創業者は現社長の祖父に当たる松野環二さんです。
明石市江井ケ島の農家の次男坊だったお祖父さんは、
当初叔父さんの営む瓦屋さんで働き、
そのあと摂津木材に奉公に上がって木材の修業に励み、
友人と二人で開業独立しました。
大正中期のことだそうです。

カルモ木材は終戦後の昭和21年、
当地(風呂屋さんの跡地だったそうです)で父上の
松野正明氏(大正4年生まれ)が設立しました。
法人改組は昭和23年、資本金は2百万円。
同時期に誕生した本田技研工業の資本金が2百万円だったことから
「ホンダは平成3年には資本金853億円になったが

我社はたった1千万円や」
が親父の口癖だった、と松野社長は笑いながら話して下さいました。

倉庫内

「商売は大工・工務店さんに一般建築材を販売している。
昔からずーと同じや。
今もなお、しつこくやっている。」

松野社長
インタビューの途中、
ひっきりなしに電話があります。
牧牛は今までいろんな材木屋さんを取材しましたが
そのほとんどが「暇や、閑や」の連発と
「今日は一本も電話がかかってこなかった」のボヤキ節ばかり。
カルモ木材さんほど電話の鳴る店は極めて少ないのです。
典型的な仲買さん(小売)ですが、
建築にも手を出したことがあるそうです。
「一時、積極的にやったが8年前に不祥事が発生した。それを期に撤退した」
とのことです。
しかし今でも、大工さんと提携しながら建築業は行なっているそうです。

 

 

松野正和社長は昭和25年2月15日、長田区五位ノ池町で生まれました。
「学校は近所ばかりや」

とおっしゃると通り、
地元の名門県立長田高校から神戸大学工学部建築学科に進まれました。
そのあと大学院で2年間の修士課程を修了されています。
「単にホッケーがやりたかっただけや」とはご本人の弁。
余談ですが、
松野社長が所属していた神戸大学ホッケー部は六甲台グランドが練習場です。
牧牛は硬式野球部だったので1年先輩の松野社長とは
六甲台グランドで遭遇していた筈ですね。
これは40年ほど前の話です。

 事務所内

 

 

大学院卒業後は鹿島建設に入社され、
東京の新宿三井ビルにある構造設計部で活躍されました。
「大学では木造の勉強ではなく鉄骨の勉強をしていた。

大学では木のこと教えないからね。」
日本では木造建築の勉強をする場が少ないと言うかほとんどないと言っても過言では有りません。
これは大問題ですね。

 

 

4年4ヶ月鹿島建設で修業のあと昭和53年に家業に戻られました。
サラリーマン時代の最大の収穫は結婚です。
奥様の昭子さんと社内恋愛で結ばれたのです。
奥様の旧姓は和田、名前が昭子、そうです、和田昭子さんなんです。

 

 

社長就任は昭和61年(36歳)。
この頃から木材業界での活躍が始まります。
「人とのつながりが増えた。今でも続いている」
と話されるとおり、
名田英雄さん
の跡を継いで兵庫県木材青年クラブの会長に就き、
神戸木材仲買協同組合の理事長には平成14年に就任、
現在は神戸木材業協同組合の副理事長の要職にあります。

 作業場内

 

「一般の方大歓迎です。

木の事、住宅のこと何でもご相談ください。」
商売のモットーについて伺いました。
「お客さん第一。」
でもこれがアカンと先生や友人に言われる。
「松野を嫌いやという人はおらんと思うがそれが最大の欠点や」と。
つまりお人好しなんです。
牧牛は思います。
「最大の長所は最大の弱点でもある」と。
でも松野社長の性格というか人柄は余人には替えがたいものがあります。
人格者だと尊敬しています。
苦労していない。
楽天的で物事を突き詰めて考えない。
だから「逆境に強い」と自己分析されました。
松野社長を頼って人が集り、
人とのつながりが仕事をもたらしてくれる。
だから電話の絶えない会社になっているのでしょうね。

 

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一般の方に発信願いました。
高気密・高断熱はダメ。
徒然草にある「家のつくりは夏を旨とすべし」だ。
風通しを良くすること。
阪神大震災を経験したが倒壊を防ぐにも

それほどガチガチにする必要はない。
鹿島建設の有名な構造設計の大家・武藤先生曰く

「柔構造が一番」は真理だ。
先日のE-ディフェンスの実験がそれを物語っている。
家はいっぺん建ってしまったらそう簡単には壊れない。
基礎等の虫食いの方が怖い。

 

 

「CO2対策のため屋上に芝生を敷いたから見て欲しい」
と誘われて屋上に上がりました。
ヒートアイランド対策にもなる一面の芝生を見て牧牛松野社長に告げました。
「パターの練習には最適ですね。適当な傾斜も芝目もあるし」と。
屋上緑化はまさに一石二鳥です。

 芝生を敷いた社屋屋上と松野社長

 

趣味はアウトドアー系。
スキー、山歩き、ゴルフ。
「今でも大学のOB会の世話をしている。
地元にいるので学校関係の世話は頼まれたらよう断わらん。」

は松野社長の性格そのもの。
「仏滅に六甲の教会で結婚し、
新婚旅行は立山の地獄谷。
二人は最悪からスタートしましたのよ。」

は傍にいる昭子夫人の言葉でした。

 

 

松野社長、長時間ありがとうございました。

 

取材日:2009年12月4日

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