トップ > interview第28回 株式会社福島材木店

第1回 大知木材株式会社

第2回 株式会社有馬商店

第3回 西田木材

第4回 株式会社大垣

第5回 株式会社灘銘木店

第6回 株式会社毛利商会

第7回 カルモ木材株式会社

第8回 清水木材株式会社

第9回 株式会社三栄

第10回 株式会社山本商店

第11回 三祐木材株式会社

第12回 有限会社山神材木店

第13回 林木材株式会社

第14回 株式会社名田商店

第15回 名村木材株式会社

第16回 株式会社柳原木材

第17回 宮崎木材株式会社

第18回 合資会社稲見材木店

第19回 株式会社兼久

第20回 合資会社ミツワ材木店

第21回 株式会社田中商店

第22回 株式会社岡本材木店

第23回 神戸建材株式会社

第24回 有限会社伊藤材木店

第25回 岸野木材合資会社

第26回 株式会社真田商店

第27回 滝乃木材有限会社

第28回 株式会社福島材木店

神戸の材木屋さん

 

28回:株式会社福島材木店

 

こんにちは牧牛です。

 

さて、今回の訪問先は兵庫県加古郡稲美町蛸草857-3の㈱福島材木店さんです。取材日は平成28831日水曜日の午後、インタビューに応じて下さったのは社長の福嶋義久さんです。

 

27回目の滝乃木材さんを取材したのが去年の11月、なんと9か月のブランクがあります。その間、別に牧牛がさぼっていたわけではなく訳があったのです。このHPを主宰する神戸木材協同組合と神戸木材仲買協同組合との合併の話が佳境に入った時期と重なっていたのです。合併すれば新たな組合員も増えます。両者の結婚が決まってから、ということで今まで待っていました。そして、この春の総会で合併が決まり、神戸木材協同組合は対等合併して神戸木材仲買協同組合に名称を変えたのです。

 

今回の福島材木店さんは元々神戸木協の組合員ではなく神戸木材仲買協同組合のメンバーです。従って第28回目は記念すべき合併後の初の取材なのです。

 

大阪市内から車で阪神高速から第二神明を経由して目的地の加古郡に向かいました。牧牛にとっては初めての地です。事前にタブレットで地図を検索、行程を調べました。なんと周辺は池(ため池)ばかりなのです。福嶋社長は「香川県もため池で有名だがこの辺は八百八池と呼ばれ、本州でも最多、県下最大の池も最古の池もあります。町の面積に占める池の割合は日本一です」と教えてくださいました。さらに「この辺は農業が盛んだがもともと水が少なく綿花がメインだった。淡河(おうご)あたりから水を引いてきて稲作を始めました。先人の努力のたまものです」と話してくださいました。「うちも農業をやっていますよ」と隣の農地にまで案内してくださいました。「うちのお米、おいしいですよ」—自給自足だそうです。

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広大な農地

 

池と土地に関する話を続けます。

 

福島材木店さんの住所の枝は岡もしくは蛸草です。住所が二つあるのです。広い敷地ですから、敷地内で住所が分断されているのです。かつて海の方から漁師さんが行商で蛸を売りに来た、明石の蛸は有名ですからね。この辺まで登って来ると蛸が腐(くさ)る、だから「蛸草」という地名になった。またこの一帯は台地で水が少なく先人の努力で池がたくさんできた。小学校の頃は学校にプールがなかったので池で泳いだものですよ。福嶋社長のお話でした。

 

本題に入ります。まずは福島材木店さんのルーツから。

 

福島材木店の創業者は曽祖父の賀久治(かくじ)さん、大正2年(1913年)のこと。二代目が祖父の宗治(むねじ)さん、三代目が現会長で父上の正義(まさよし)さん、現社長の義久さんは四代目です。初代の賀久治さんはもともと大工さん、自分で使いたい木の余った分を製材・販売していたそうです。「その当時の丸鋸や大鋸が今でも残っています。お見せしましょう」と工場に案内してくださいました。

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大鋸

創業時の福嶋商店が㈱福島材木店に法人改組したのは昭和28年。苗字が福嶋なのに屋号は福島。「島の方が簡単やから。でもよく間違えられるよ」と福嶋社長。

福島材木店さんは現在6人体制、本業は小売業。「製材もやります。家に関することなら何でも扱っています」と福嶋社長。商圏は地元加古郡、加古川、明石、三木が中心だそうです。

 

義久社長は昭和3228日、父正義・母敬子さんの長男として当地で生まれ、三木高校から大阪商業大学に進み、卒業後は名神木材で3年間の修業を積まれました。中学高校時代はバスケットボール一辺倒、そのバスケットを続けたい一心で選んだ大学だったのですが、大商大のハイレベルを目の当たりにして「話にならない」と断念、アメリカンフットボールに転向したそうです。社長に就任したのは平成158月です。

 

福嶋社長は神戸木材仲買協同組合の副理事長と加印木材組合の会計理事の要職にあります。かつては兵庫県木材青年クラブの会長職も経験されました。

「人間も自然の中のひとつ。木と同じです。かつての日本の家は木と土と紙で出来ていた。だから健康だった。不健康な材料を使うことで人間は不健康になった。その昔、この国にはシックハウスは存在しなかった」—牧牛も同感です。

 

 

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社屋玄関 福嶋社長

 

顧客と木材市場に足を運んで丸太を自分の目で選んで仕入れる。その丸太を福島材木店で製材・加工する。そして家を建てる。川上から川下までの一貫工程です。こんな試みを福嶋社長は実践されています。一度、牧牛も立ち会ってみたいと思っています。

 

広い工場内には大径木が製材できる大台車から小台車、小割機まで数種類の製材機があります。福嶋社長はご自分でハンドルを持って製材されます。

大工さんが大勢、工場内で木材の加工をされています。もちろん、いま主流のプレカットにも出されますが、昔ながらの大工さんによる手加工。すべて無垢材、本物の木、懐かしい風景です。

 

インタビューを中断して、近くのお寺の改修工事の現場に案内してくださいました。すべて無垢材。福島材木店の工場内で加工した木材がここで使われているのです。

 

福嶋社長の趣味は身体を動かすこと。社会人フットボールの時代には文部大臣表彰も頂いたそうです。驚くことに地域スポーツの指導者として90cmのトランポリンのエアロビクスインストラクターと、日本ポールウォーキング協会の公認指導者だそうです。お酒はワインが大好き、すでにお孫さんも誕生されています。

 

長時間、ありがとうございました。一度、家づくりの一貫工程の取材に伺います。